銀むつクライシス [食]
評価:4.6
内容紹介
飽くなき世界の食欲が生態系を揺るがしている!
マーケティング、密漁、追跡……一躍流行の食材となった深海魚をめぐる数奇な物語
2003年8月、南極大陸にほど近いインド洋南西部で、オーストラリアの巡視船がマゼランアイナメ密漁船を発見した。逃げる密漁船と、それを追う巡視船。南氷洋を越え、南アフリカ沖大西洋まで約4000海里20日間、この一大追跡劇はいったいどこへ向かうのか。
日本の食卓でも銀むつやメロの名前で知られるマゼランアイナメは、数十年前まではだれにも見向きもされず、南の海でひっそりと暮らしていた。それが、魅力的な名前チリ・シーバスとともにアメリカ市場に持ち込まれ、様相は一変する。流行の食材になったこの魚は、絶滅が危惧されるほど乱獲で激減したのだ。だが、いったい何が、なぜ、そこまで追い込んだのか。
飽くなき食への欲望がわれわれにもたらすものをスリルとサスペンスたっぷりに描きあげた、衝撃のノンフィクション。
コーヒーハンター [食]
中国ニセ食品のカラクリ [食]
2008年1月26日放送
評価:4.6
BOOKデータベースより
ヒ素入りの粉ミルク、ホルマリン漬けにした鮮魚、洗剤と牛の尿で水増しした牛乳、工業廃水の不法投棄、1年に82回発生する赤潮、肺がん患者の急増、カドミウム汚染、大腸菌入りの “ミネラルウォーター”…。食のモラルの低下が問題になっている現代、自分の身は自分で守らなければならない。中国内部で深刻化するモラルハザードを鋭くえぐり、日本の食と環境を守る活路を切り開く。
目次:
序章 深刻化するモラルハザード
第1章 巧妙化する手口
第2章 メディアによる「社会の監視」
第3章 人命か、環境か、生活か
第4章 香港は明日の日本
終章 被害者は誰か
シャンパン泡の科学 [食]
2008年1月5日放送
評価:4.6
出版社からのコメント
シャンパンの命ともいうべき「泡」が、グラスの中で生まれ、液面まで上昇し、はじける一連のプロセスを科学的な見地から詳しく解説する。とはいっても語り口はやさしく、ワインの専門家でない読者でも気楽に、そして興味深く読める内容になっている。
美しく神秘的な写真とイラストがふんだんに用いられ、目を楽しませながらシャンパンの泡の秘密を理解できる。
はじめにシャンパーニュ地方で「泡」のあるワインが生産されるようになった歴史を、簡潔だが正確に解説し、次にシャンパンの複雑な製法について順を追って解説する。そして、「泡の誕生」「泡の上昇」「泡のはじける時」といった本論に入り、シャンパンのおいしさの秘密に迫る。あくまでも科学的な書きぶりでありながら、ワイン好きな読者をひきつける説得力のあるスリリングな記述となっている。
シャンパンについては、これまで多くの書物があるが、「泡」についてこれほど深く掘り下げたものはない。薀蓄を語りたいワイン愛好家の知的好奇心を強く刺激する、シャンパンについての画期的な解説書。